親子向けフリースペースの展示デザインをしました
神戸の劇場「新開地アートひろば」には、”てててパーク”という無料開放スペースがあります。主に小学生までの子どもと、その保護者が対象で、親子で自由に遊べる場所です。(時間帯によって年齢制限あり)。床がゴム素材で靴を脱いで遊べますし、授乳室や絵本コーナや、カプラなどおもちゃもあります。
「新開地アートひろば」は、2023年にリニューアルオープンし、親子や街の人々に開かれた文化施設です。私は、前身の神戸アートビレッジセンター(KAVC)に学生の頃に観劇や先輩の公演の手伝いに通った思い出があり、とても馴染みがある施設でして、そこが親子向けの無料開放スペースを持っていることに、まず感動しました。福祉施設では、親子対象のフリースペースはよく見かけますが、文化施設(劇場)がもっているのはまだまだ珍しいと思います。新開地に住む親子が、公園に行く感覚で、”てててパーク”に来てくれる姿を想像して、嬉しくなりました。
こちらの展示は、4月からということで、ちょうど6月に同財団が指定管理の神戸文化ホールにて「かむじゆう」の上演が決まっていたこともあり、親子向けでかむじゆうにちなんだ展示となりました。
デザインのコンセプトは、
「工作して→交錯して→コネクトしていく場所=てててパーク」
・子どもの想像力に働きかけ、工作が増えていく
・保護者・職員の方も巻き込み、表現が交錯していく
・子どもと親と劇場が、コネクトしていく
この3つをねらいにしました。
アプローチは、「かむじゆうのぼうけん」のストーリーをベースにして、砂漠にひとりぼっちで暮らす”かむじゆう”が、楽しそうな声を聞いて冒険に出かけるというもの。
まずは子どもたちに”かむじゆう新しいの友達”を作ってもらい、森や海などをモチーフにしたところに貼ってもらいます。後日、その”新しい友達”のそばに、”かむじゆう”が現れます。
4月から6月頭まで展示させてもらって、かむじゆうのともだちが、こんなに増えました〜!
ざっと数えて135友達が♡
友達がたくさん増えたのと同じく、かむじゆうに135友達と出会わせてくれた劇場のスタッフさんにも感謝です。
ここは常駐スタッフがおらず、受付を済ませると、あとはフリー(オープンスペースで事務所が隣接しています)。もちろん来訪者の親子が、人の目を気にせずにのびのびと過ごせる利点もあるのですが、劇場のスペースなのであれば、せっかくだから、他者を感じてほしいと思いました。その他者は、親子の来訪を歓迎している不在の誰かです。そのメッセージを込めて、人の手が加えられることで、ハッピーが増えていくアプローチを選びました。
おまけ✨
この会場でキーホルダーの発売もさせてもらい、想定以上に買っていただけ、とっても嬉しかったですー。(イベントするときは、必ず持っていくようにします !!)
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展示のアプローチは初めてでしたが、実は何パターンもアイデアが浮かんで、浮かんで🎶
子どもたちの表現が増えるごとに、様相が変わるアプローチアイデアが、たくさん残っています(笑)
ぜひぜひ、ご興味ある方は、お声かけください〜〜〜。
この展示デザインは、仲谷萌さんと共同で行いました。
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