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0-2歳対象 遊ぶお芝居「こまった、こまった、ぱんだちゃん」(公財)西宮市文化振興財団


 遊ぶお芝居「こまった、こまった、ぱんだちゃん」は、0歳から2歳の子どもたちと保護者のみなさま向けのプログラムです。子どもたちは、大好きなおもちゃ(ぬいぐるみなど擬人化できるものが好ましい)と一緒にお芝居を鑑賞し、おはなしに合わせて遊びます。

 登場人物は、忙しく過ごす"ねこさん"と、ぬいぐるみの"パンダちゃん"。パンダちゃんがシクシク泣いて、「遊びたい」ということをきっかけに、参加者へのアプローチが始まります。全体で30分から40分程度のプログラムですが、その大半は親子が二人で遊ぶ時間です。


( 登場人物の”ねこさん(左)”と、”ぱんだちゃん(右)”)

 このプログラムは、(公財)西宮市文化振興財団から「舞台俳優といっしょに新しい遊びを見つけちゃおうっ!」がテーマで0歳から2歳向けのプログラムのお話をいただき、企画しました。

大切にしたのは、

・遊びは、オリジナルでいい!

・遊びは、子どもから生まれる!

の2つ。赤ちゃんが生まれて2年以内の保護者様。子どもと共同体のようないつも一緒の暮らしが始まり、ママは妊婦から女性への体の戻りも著しく、そして子どもを通じて社会との繋がりが新しく生まれる時期。

 そんな親子に、たっぷりと、じっくりと、ゆったりと"親子で遊ぶ”時間を届けたいと思いました。

 おはなしは、オノマトペやまねっこ、リズム遊びなどを織り交ぜて、遊びながら進みます。子どもたちの様子を見て感じながら、ゆっくりと楽しく過ごす時間です。

※オノマトペ:擬音語、擬態語。ニコニコ、キラキラなど日本語はこれらの表現が非常に多い。


(登場人物の魔女のりえさん(右)。

”ぱんだちゃん”がシクシク泣いているのを聞いて、やってきます。)

「こまった、こまった、ぱんだちゃん」のあらすじは...

 ねこさんが忙しくて、寂しくてシクシク泣いている”ぱんだちゃん”。魔法使いの”りえちゃん”のおかげで、"ねこさん”は“ぱんだちゃん”の声が聞こえるようになり、”ぱんだちゃん”は動けるように。

”ぱんだちゃん”は、嬉しくなって、たくさんの”おもちゃ”ちゃんとお友達になりに出かけます。魔法使いの”りえちゃん”が、お母さんの手に、ぬいぐるみが動く魔法をかけると、子どもたちのぬいぐるみが動き出します。”おもちゃ”ちゃんとたくさん遊んだ”ぱんだちゃん”。それでもまだ遊び足りなくて、今度は子どもたちと遊びます。

 遊び疲れて寝てしまった”ぱんだちゃん”と”ねこさん”。”りえちゃん”は、ぱんだちゃんが一人で遊びに行ってしまわないように、”ぱんだちゃん”にかけた魔法をときます。そして、ママにかけた魔法だけは残して、おはなしは終わります。これからも”素敵な遊び”で親子が大切な時間を過ごすことを願って。


("ねこさん”と”ぱんだちゃん”"りえさん”は、子どもたちに声をかけながら、お話を進めます。)


(子どもに、「くるくる」「こちょこちょ」などの魔法をかける”りえちゃん”)


持ち物は、大好きなおもちゃ(擬人化できるのが好ましい)。おもちゃを介することは、アイスブレイクがスムーズに進んだり、大人が遊びを作りやすかったりと、とても役立ちました。また子どもにとっておもちゃは、相棒であり、仲間なのだと感じました。


(”ぱんだちゃん”に子守唄を歌う”ねこさん”をじっと見守る子どもたち。)

 私は、遊ぶには、緊張を解き、面白さを共有することが大切だと考えています。お芝居の鑑賞は、大人が受動的になれ緊張が解けやすく、大人の緊張が解けると子どもの緊張も和らぎます。また、ストーリーや俳優のアプローチから、”面白さ”の共有を促します。子どもと遊ぶお芝居を10年近く作ってきましたが、お芝居(おはなしの世界)は、”遊ぶ”環境を整えやすいと感じています。そして、このプログラムの指導者には、芝居を演じるスキルと、ワークショップをナビゲートするスキルの両方が必要です。

 子どもたちと関わる方法は、「インリアルアプローチ」を参考にしました。コミュニケーションや言葉に遅れがある子どもに、子どもと大人が相互に反応し合うことでコミュニケーションや言葉を育む手法ですが、乳児との接し方にも大変有効だと思います。なにげなく親が子にする反応が明文化されていて、指導者と私も、いつも大切にしているアプローチを再確認し共有できました。


(ママと子どもの様子を見ながら、動きを広げたり全体化したりしながら、

それぞれの”遊び”を広げて行きます。)

 それぞれの子どもたちとママが、じっと見つめあい、遊びが生まれていく様子は、幸せな時間でした。それぞれの遊び、それぞれの会話、それぞれの発見、それぞれの成長,,,があっていいんだ。そう感じれるプログラムを、これからも作っていきたいと思いました。

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参加された保護者の感想(アンケートより) 〇まだ、1歳になっておらず、どこまで参加できるかなと思っていましたが、想像以上に集中して見入っていました。 〇大人も楽しめてよかったです。また、参加したいです。 〇今まで参加したことのないイベントで、子どもとの関わり方も学べて楽しかったです。 〇ゆっくり子どもと遊ぶ時間が持ててよかった。 〇おもちゃがたくさんなくても遊べることができてよかった。家でも実践できそうです。 〇毎日子どもと一緒に暮らしていて、一番身近にいて分かっているつもりでしたが、新しい遊びを一緒にしていくことで「こんなことができるんだ!」とか「これはあまり好きじゃないのかな?」というように客観的に観察できて新しい発見がたくさんありました。

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おさんぽアミティVol3 おやこであそぼう!PLAYin西宮 日時:2017年11月15日(水)10:20~12:00 場所:西宮市立子育て総合センター 遊びナビゲーター: 大熊ねこ(俳優・ワークショップデザイナー) はせなかりえ(俳優) 参加者:0~2歳の子どもとその保護者 合計30名 その他:大好きなおもちゃを持ってきてもらいました 企画協力:トリコ・Aプロデュース

=== おさんぽアミティ… わたしたち・公益財団法人西宮市文化振興財団は、 “ふらっとおさんぽにいくように、みなさんの家の 近くやアミティホールで、アートに気軽に出会っ てもらえる”ことを願って《おさんぽアミティ》 プロジェクトを立ち上げました。 みなさんにお会いすることを 楽しみにしています!

西宮市文化振興財団のレポートは、こちらから読めます。


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